歩こ、歩こ!

2013年から毎日(10kmくらい)歩き始めた、54才男です。歩くことの素晴らしさ、健康、その他日々の思いつきなどを書いていきます。

「呼吸」とはミトコンドリアまで連動した循環運動・・・

呼吸とはとても奥の深いものだと思います。
前回は、「呼吸」というものが、身体を動かしたりご飯を食べたり、
という、意識的な行為としての「随意運動」と、
心臓の鼓動・血流や神経伝達・脳波や発汗や各種内蔵の動きのような
無自覚な生理的レベルの「不随意運動」との中間に位置し、
両方の性質を持つ、という話でした。
(今回は、その続きからです。)

      *      *      *
———ちなみに、生理現象の「生理」という言葉は、
生命の「生」に、「理」(ことわり、原理、秩序、しくみ)、と書き、
生命の「原初的なレベル」(生物的レベル)で機能している秩序のことです。
細胞の成長とか、内蔵の動きとか、発汗とか、血流とか、神経伝達とか・・・。
「生理的レベル」とは、私たちが持つ、
生き物としての根源的な運動やシステム・現象の領域のことです。

この領域は、私たちの気まぐれな気分で左右できたら、
生命の維持にしょっちゅう支障を来たす(笑)ことになるので、
基本的には「不随意筋による自動運転」、になっているわけです。
生命の根幹部分なので、生まれたときには
既に出来上がっているものが多い、と思います。
「呼吸」とは、そういう生理的な性質を、確実に備えていると思います。

今、もしカラダが目一杯、深呼吸できる状態にあるなら、
実際に思いっ切り深呼吸してみると感じられるかと思いますが・・・。
  (※———↑イヤ、実はできない状態の時って多いんですよ!!
  自分も7年前の歩き始める前は、確実に無理でした。(笑)
  お風呂に浸かってゆったりした時など、いいかもしれません・・・。)
その深い呼吸に合わせて、全身の血管、毛細血管、リンパまでが、
———打ち寄せる波が、磯の岩礁のあらゆる隙間に入っていくように、
あるいは潮の満ち干が、すべての港や大小の川にも押し寄せるように、
全身に血流の圧を届けるのを感じられるのではないでしょうか。
これが、「ひと呼吸」の循環の力です。
「呼吸」とは、その「ひと呼吸ひと呼吸」によって、
エネルギーを全身にくまなく届ける、
生理レベルのエネルギー循環のエンジン、原動力となっているわけです。

そして「呼吸」において酸素をエネルギーに変えるのは、
各細胞が内部に持つミトコンドリアの活動です。
これも、呼吸する生物の全てに共通するメカニズム、となっており、
人間の60兆の全身細胞、その全てに共通するメカニズムです。
つまり、呼吸とは「一つ一つの細胞レベル」のエネルギー循環運動であり、
一呼吸一呼吸が、細胞内のミトコンドリアまで連動した循環運動、
となっています。
つまり、肉体で呼吸の影響を受けない器官や組織はない、と言えます。
(脳細胞が顕著に影響を受けるのは、言わずもがなです・・・。)

1分くらい息を止めて、ぱっと呼吸すると、立ちどころに復活するのは、
呼吸が血液循環に乗っかって、全身細胞にエネルギーを届ける
即時的な循環運動であるから、だと思います。
きっと各細胞のミトコンドリアたちが、「やっと来たぞー!!」、
「はーもうダメかと思ったぜー!!」と、活発に動き回っていることでしょう。(笑)

      *      *      *
つまり「呼吸」とは、私達の意識的な運動、行為・行動が、
生命維持に直接関わる生理的レベル、無意識の奥深いレベルと
直接連動している運動機能、となっており、
その「生命の奥深い無意識レベルにダイレクトに働きかけられる活動」、
となっているわけです。

———こりゃ、「呼吸」が、奥が深いわけですよ。。。

座禅(ヴィパッサナ)でもヨガでも、気功法でも太極拳でも・・・、
あらゆる精神的な伝統において、呼吸は基本ですものね。。。
つまり呼吸とは、そういう意識の奥深い領域に、
ダイレクトに働きかけられる入口の「意識的運動」、となっているわけです。

「呼吸」が、「随意筋の運動」と「不随意筋の運動」の中間にあり
「独特な位置」を持つ、と述べたことの意味が、これです。

「呼吸」とは、「随意筋による意識的な活動」によって、
生理的レベルに直接働きかけられる「運動領域」、
となっているわけです。

(つづく)

f:id:arukuno-daisuki:20190927092108g:plain

今日も伸び伸び、気持ちよく!

●「深呼吸歩き」のやり方はこちら↓

aruko-aruko.hatenablog.jp